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OW-5663 Mini Table

ミニテーブル4代目
「不思議」なミニテーブル

開発してから十年が経った。
去年得意先から「どうやって天板裏を貫通するバーの通る穴を作ったのか?」と聞かれた。

軽量化するために脚部を削るのも一つの方法であるが、上部の天板を削るのは不可能でもない。ところが、ロール天板を削った後、どうやって数枚の天板をフラットにするのか。
軽量化するためにまず従来の丸パイプを板にする。そして、板の裏側に補強筋を入れる。その補強筋にフラットにするための貫通孔を設ける。

大量生産可能で製作簡単、組立て簡単にするためには技術の蓄積がベースにある。例え、アイデアがあっても、それを実現するための技術が付いてこないと意味がない。

終わってみれば、僅か2ミリの筋に開口溝を作るのは複雑でもあり、簡単なことでもある。

このテーブルが成り立つには、天板を貫通する技術だけではない。 天板の固定、脚部の固定、天板と脚部との固定という三か所も絡み合って固定する仕組みも重大な発明である。そうでないとせっかく薄くなった天板を固定できない。上下移動する収縮機能を実現するために「L」形角板を使い、その「L」の片面に槽を作り、先ずは脚部構造を成立させた。ところが、天板と脚部の連合が最大の難関であった。

シンプルなロック機能は三カ月後に開発した。ビーズ止めはよくあるが、固定用丸いビーズの動きを補助ビーズで補う二重機構である。「L」脚部頂部を差し込むと、天板と天板をフラットにする横バーを固定し、細長いビーズで脚部機構固定と同時に固定するという絶妙な固定方法でついに商品化に結びついたのである。